10 Motiavation for Reading(読むための動機づけ)

第10章の要約と考察を始めたいと思う。今回は、P224~P225のイントロダクションと動機づけの定義について扱う。

要約

筆者によると、動機づけとは、特定の分野における目標・価値観・信念を指し、行動的には努力・時間・粘り強さとして表れるということだ。読解における動機づけの役割は大きく、関連概念の定義を理解する事が重要だと述べられている。

動機づけを説明する理論や定義は多岐にわたるが、共通する一般的な基準を用いる事で、特定の理論に依存せずに一般的な定義づけができる。

動機づけに含まれる要素は行動と言う点から見ると、関与、粘り強さ、量、強度、戦略的問題解決、助けを求める行動などに現れるということだ。これらは外的、社会的、文脈的要因・・・たとえば仲間や社会文化的期待、社会経済的地位、教室、教師、指導課題などによって影響を受けると説明されている。

課題に取り組む人が楽観的で困難な課題に対しても意欲があり、自信があるときは結果の成功を期待するとともに、自分の学習や環境をコントロールしたいと考えるそうだ。そして成果に喜びと誇りを感じると述べられている。そして、動機づけは学習行動に直接影響し、環境や社会的要因にも左右されると指摘されている。

考察

このブログで『学習意欲をデザインする』という本についても要約と考察を始めたため、今回はこの章を選んで読んでいくことにした。読解に限らず、授業で学習者自身がいかに学習意欲を高めてそれを維持していくか、それを教師がサポートするためにどんなふうに授業をデザインしていくのかを学ぶことが一番の関心である。

この章で述べられているように、楽観的な学習者は自信があり課題に積極的に取り組み、自律的(自分で環境や学習をコントロール)であることがわかった。教師には学習者が自信を持てるように学習のステップをデザインしたり、進捗を把握したりすることが求められると思う。これからこの章で『学習意欲をデザインする』の「自信を構築する作戦」と並行しながら学んでいきたい。

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