今回の記事では、発音、アクセントを学習者がセルフチェックする際に「韻律読み上げチュータスズキクン」を使ってみたことについて紹介します。
毎日の音読練習
授業で文や文章を音読するのは、ごく普通のことだと思います。昨年、私が授業で行っていたのはJLPTのN2の文法が使われている例文の音読でした。毎日、10ぐらいの文法とその例文をクラス全員起立して
音読していました。
教師は学習者に音読してもらいながら、発音やアクセントを修正する必要を感じたらその部分を繰り返したり、注意喚起したりすることがあります。そうするとその直後は修正されますが、一人一人の学習者全員のことを把握できるわけではありません。また、学習者が教師の修正に対して注意していなかったり、自分のこととして捉えていないこともあるかもしれません。
しかしながら発音やアクセントのミスが多くなるほど、聞き取りにくい日本語になったり、発音に癖が
強すぎると聞きづらい日本語になってしまいます。
クラスの授業では頻繁に学習者がスピーチしたり、グループワークで発表したりします。その時にせっかく一生懸命話していても、発音とアクセントに問題があってクラスメートに内容が伝わっていないな
と感じることもありました。
以上のような経緯も踏まえて、発音やアクセントについて学習者自身に気づきを得る機会を取り入れようと思いました。
「韻律読み上げチュータスズキクン」を使った音読自己チェック
「韻律読み上げチュータスズキクン」(*以下チュータスズキクン)は、ネット上で無料ですぐに利用できるツールです。まずクラスの学習者たちに、これを利用する目的と方法について説明しました。その後、各自でスマートフォンを使い、チュータスズキクンを開いて、毎日の音読で使用しているプリントの例文を入力し、確定後に画面に表示されるアクセントやピッチを書き込んでもらいました。
書き込みが終わったら、それを見ながら各自で音読練習をし、仕上げに全員で音読しました。音読のプリントは3~4日は同じものを使い、新しいプリントになったら宿題にして各自がチュータスズキクンを使って、アクセントを書き込んでくるようにしました。
使ってみて感じたこと
教室でスマートフォンを使い、作業しましたが、画面が小さいこともあり例文を入力するのがちょっと大変だったかもしれません。プリントの例文は全員同じものを使っているので、自分で調べないで調べた人のものを写す学習者もいました。
一度使いかたがわかれば、教師が用意したあらかじめアクセントを書き込んだプリントを配ってもいいと思います。大切なのは学習者が自分の発話を客観的に認識し、直したほうがいいなと思う点があれば
そうしたいと意識することかもしれません。
今回の試みとは直接関係ないのですが、母語を話すときとの口調と外国語の発音との関係ってどうなんだろうと考えました。話の切り出し方とか進め方のような談話能力とは別に、学習者の話し方には一人一人特徴があって口調が全く異なるからです。

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